簿ケースで学ぶ簿記3級
目次▼

APPENDIX

付録A勘定科目・完全辞典

3級の勘定科目を、5つの要素で一望する

3級で登場する勘定科目を、資産・負債・純資産・収益・費用、そして評価勘定とその他に分類した一覧。迷ったときは、ホームポジションと「ひとことで言うと」を確認しよう。各科目の詳しい解説は、右端の章で読める。

読了目安 辞書として随時難易度 ★☆☆

GOALS

この章で学ぶこと

この章の目次▼
  1. 01使い方
  2. 02資産 ― ホームポジションは借方(左)
  3. 03負債 ― ホームポジションは貸方(右)
  4. 04純資産 ― ホームポジションは貸方(右)
  5. 05収益 ― ホームポジションは貸方(右)
  6. 06費用 ― ホームポジションは借方(左)
  7. 07評価勘定とその他の勘定
  8. 08まぎらわしい勘定科目の見分け方
  9. 09財務諸表での表示科目

01使い方

02資産 ― ホームポジションは借方(左)

資産の勘定科目
勘定科目ひとことで言うと章
現金
げんきん
通貨と通貨代用証券(他人振出小切手など)3章
小口現金
こぐちげんきん
小口の支払いのために前渡しした現金4章
当座預金
とうざよきん
小切手・手形の決済に使う預金4章
普通預金
ふつうよきん
いつでも出し入れできる預金4章
定期預金
ていきよきん
一定期間引き出せない預金4章
売掛金
うりかけきん
商品を掛けで売った代金を受け取る権利7章
クレジット売掛金
くれじっとうりかけきん
カード(キャッシュレス)決済の代金を決済会社から受け取る権利7章
受取商品券
うけとりしょうひんけん
他社発行の商品券を受け取ったときの、代金を受け取る権利7章
受取手形 2027年度〜範囲外
うけとりてがた
商品代金として受け取った約束手形8章
電子記録債権
でんしきろくさいけん
電子的に記録された、代金を受け取る権利8章
手形貸付金
てがたかしつけきん
手形を受け取ってお金を貸した権利8章
貸付金
かしつけきん
お金を貸した権利9章
従業員貸付金
じゅうぎょういんかしつけきん
従業員にお金を貸した権利9章
役員貸付金
やくいんかしつけきん
取締役などの役員にお金を貸した権利9章
未収入金
みしゅうにゅうきん
商品以外のものを売った代金を受け取る権利9章
前払金
まえばらいきん
商品の手付金・内金を払ったときの、商品を受け取る権利9章
仮払金
かりばらいきん
内容・金額が未確定の支払い(旅費の概算払い、ICカードのチャージ)9章
差入保証金
さしいれほしょうきん
店舗や事務所を借りるときに差し入れた敷金・保証金9章
立替金・従業員立替金
たてかえきん
相手が払うべきお金を立て替えたときの、返してもらう権利10章
繰越商品
くりこししょうひん
三分法で、期末に売れ残っている商品(在庫)5章
商品 2027年度〜
しょうひん
売上原価対立法で使う、商品の在庫5章
貯蔵品
ちょぞうひん
未使用の切手・収入印紙など。除却した固定資産の処分見込額15章
仮払消費税
かりばらいしょうひぜい
仕入や経費で支払った消費税14章
仮払法人税等
かりばらいほうじんぜいとう
法人税等の中間納付額14章
前払費用(前払保険料など)
まえばらいひよう
支払った費用のうち、来期以降の分15章
未収収益(未収利息など)
みしゅうしゅうえき
提供したサービスの対価で、まだ受け取っていない分15章
建物
たてもの
店舗・事務所・倉庫など12章
備品
びひん
パソコン・机・厨房機器・トレーニングマシンなど12章
車両運搬具
しゃりょううんぱんぐ
バス・トラック・営業車など12章
土地
とち
店舗や車庫の敷地。減価償却しない12章

03負債 ― ホームポジションは貸方(右)

負債の勘定科目
勘定科目ひとことで言うと章
買掛金
かいかけきん
商品を掛けで仕入れた代金を支払う義務7章
支払手形 2027年度〜範囲外
しはらいてがた
商品代金の支払いのために振り出した約束手形8章
電子記録債務
でんしきろくさいむ
電子的に記録された、代金を支払う義務8章
手形借入金
てがたかりいれきん
手形を振り出してお金を借りた義務8章
借入金
かりいれきん
お金を借りた義務9章
役員借入金
やくいんかりいれきん
社長などの役員からお金を借りた義務9章
当座借越
とうざかりこし
当座預金の残高を超えて支払った分(銀行からの借入れ)4章
未払金
みばらいきん
商品以外のものを買った代金を支払う義務9章
前受金
まえうけきん
手付金・内金や乗車券代金など、商品・サービスの提供前に受け取ったお金9章
仮受金
かりうけきん
内容が不明な入金9章
預り金
あずかりきん
他人から一時的に預かったお金10章
所得税預り金
しょとくぜいあずかりきん
給料から天引きした源泉所得税10章
社会保険料預り金
しゃかいほけんりょうあずかりきん
給料から天引きした社会保険料(本人負担分)10章
住民税預り金
じゅうみんぜいあずかりきん
給料から天引きした住民税10章
従業員預り金
じゅうぎょういんあずかりきん
社員旅行の積立金など、従業員から預かったお金10章
仮受消費税
かりうけしょうひぜい
売上で受け取った消費税14章
未払消費税
みばらいしょうひぜい
決算で確定した、納付すべき消費税14章
未払法人税等
みばらいほうじんぜいとう
決算で確定した、納付すべき法人税等の未払分14章
未払配当金
みばらいはいとうきん
株主総会で決議された、未払いの配当金13章
未払費用(未払給料など)
みばらいひよう
受けたサービスの対価で、まだ支払っていない分15章
前受収益(前受家賃など)
まえうけしゅうえき
受け取った収益のうち、来期以降の分15章

04純資産 ― ホームポジションは貸方(右)

純資産の勘定科目
勘定科目ひとことで言うと章
資本金
しほんきん
株主が払い込んだ金額(3級では全額を資本金とする)13章
利益準備金
りえきじゅんびきん
配当にあわせて会社法により積み立てる準備金13章
繰越利益剰余金
くりこしりえきじょうよきん
会社が稼いだ利益の蓄積のうち、配当などに使っていない部分13・19章

05収益 ― ホームポジションは貸方(右)

収益の勘定科目
勘定科目ひとことで言うと章
売上
うりあげ
商品・サービスを提供した対価(売価で記録)5章
受取手数料
うけとりてすうりょう
仲介などで受け取った手数料2章
受取家賃
うけとりやちん
建物を貸して受け取った家賃15章
受取地代
うけとりちだい
土地を貸して受け取った地代2章
受取利息
うけとりりそく
預金や貸付金の利息9章
雑益
ざつえき
原因不明の現金の超過など、少額の雑多な収益3章
固定資産売却益
こていしさんばいきゃくえき
固定資産を帳簿価額より高く売った差額12章
償却債権取立益
しょうきゃくさいけんとりたてえき
前期以前に貸倒れ処理した債権を回収できた額11章
貸倒引当金戻入
かしだおれひきあてきんもどしいれ
貸倒引当金の残高が設定額を上回った分11章
商品売買益
しょうひんばいばいえき
分記法で使う売価と原価の差額(分記法は現在の3級の出題範囲外。参考)5章

06費用 ― ホームポジションは借方(左)

費用の勘定科目
勘定科目ひとことで言うと章
仕入
しいれ
三分法で、商品を仕入れた金額(付随費用を含む)。決算整理後は売上原価を表す5章
売上原価
うりあげげんか
売上原価を「売上原価」勘定で計算するときに使う。2027年度〜は売上原価対立法でも使う5章
発送費
はっそうひ
商品を発送するために当社が負担した送料5章
給料
きゅうりょう
従業員に支払う給料(総支給額)10章
法定福利費
ほうていふくりひ
社会保険料の会社負担分10章
広告宣伝費
こうこくせんでんひ
広告・宣伝のための費用13章
支払手数料
しはらいてすうりょう
仲介手数料・振込手数料・カードの決済手数料など7章
支払利息
しはらいりそく
借入金などの利息9章
旅費交通費
りょひこうつうひ
電車・バス・タクシー代、出張の宿泊費など9章
通信費
つうしんひ
電話代・郵便切手代など4章
消耗品費
しょうもうひんひ
文房具・洗剤など、すぐに使う物品の購入費4章
水道光熱費
すいどうこうねつひ
水道代・電気代・ガス代18章
支払家賃
しはらいやちん
建物を借りて支払う家賃9章
支払地代
しはらいちだい
土地を借りて支払う地代15章
保険料
ほけんりょう
火災保険・自動車保険などの保険料15章
租税公課
そぜいこうか
固定資産税・自動車税・印紙税など14章
修繕費
しゅうぜんひ
建物・設備を元の状態に戻すための修理代12章
減価償却費
げんかしょうきゃくひ
固定資産の取得原価のうち、当期に配分した額12章
貸倒損失
かしだおれそんしつ
回収できなくなった債権のうち、引当金で充当できない額11章
貸倒引当金繰入
かしだおれひきあてきんくりいれ
決算で貸倒引当金を補充した額11章
保管費
ほかんひ
倉庫会社に支払う商品の保管料など付録C
諸会費
しょかいひ
商工会議所や業界団体などに支払う会費付録C
雑費
ざっぴ
他のどの費用にも当てはまらない少額の費用-
雑損
ざっそん
原因不明の現金の不足など、少額の雑多な損失3章
固定資産売却損
こていしさんばいきゃくそん
固定資産を帳簿価額より安く売った差額12章
固定資産除却損 2027年度〜
こていしさんじょきゃくそん
固定資産を除却したときの、帳簿価額と処分見込額の差額12章
固定資産廃棄損 2027年度〜
こていしさんはいきそん
固定資産を廃棄したときの帳簿価額と廃棄費用12章
法人税、住民税及び事業税
ほうじんぜい、じゅうみんぜいおよびじぎょうぜい
当期の利益にかかる税金14章

07評価勘定とその他の勘定

評価勘定(資産のマイナスを表す。残高は貸方)
勘定科目ひとことで言うと章
貸倒引当金
かしだおれひきあてきん
売掛金などのうち、回収できないと見込まれる額11章
減価償却累計額
げんかしょうきゃくるいけいがく
これまでに計上した減価償却費の合計(間接法)12章
その他の勘定(一時的に使い、最終的には残らない)
勘定科目ひとことで言うと章
現金過不足
げんきんかぶそく
現金の帳簿残高と実際有高のズレの仮置き場。決算で整理する3章
損益
そんえき
決算で収益・費用を集めて当期純利益を計算する勘定19章

08まぎらわしい勘定科目の見分け方

間違えやすいペア
ペア見分け方
売掛金 と 未収入金商品の代金なら売掛金、商品以外(備品・車両など)の代金なら未収入金
買掛金 と 未払金商品の代金なら買掛金、商品以外の代金なら未払金
未払金 と 未払費用個別の取引で確定した債務なら未払金、継続的なサービスの未払分(決算整理)なら未払費用
前受金 と 前受収益商品・サービスの代金の前受けなら前受金、継続的なサービスの収益の繰延べ(決算整理)なら前受収益
前払金 と 前払費用商品の手付金なら前払金、継続的なサービスの費用の繰延べ(決算整理)なら前払費用
仮受金 と 前受金 と 預り金内容不明なら仮受金、商品代金の前受けなら前受金、他人のお金を預かったなら預り金
受取手形 と 手形貸付金商品代金として受け取った手形なら受取手形、お金を貸して受け取った手形なら手形貸付金
現金 と 当座預金他人振出の小切手を受け取ったら現金、自己振出の小切手が戻ってきたら当座預金
通信費 と 租税公課 と 貯蔵品切手は通信費、収入印紙は租税公課。決算日に未使用なら貯蔵品
租税公課 と 法人税等固定資産税・印紙税などは租税公課、利益にかかる税金は法人税、住民税及び事業税
貸倒損失 と 貸倒引当金当期発生の債権の貸倒れは貸倒損失、前期以前の債権はまず貸倒引当金を取り崩す

09財務諸表での表示科目

帳簿の勘定科目と、財務諸表の表示科目
勘定科目表示科目財務諸表
売上売上高損益計算書
仕入(決算整理後)売上原価損益計算書
繰越商品商品貸借対照表
現金・当座預金・普通預金など現金預金貸借対照表
前払保険料・前払家賃など前払費用貸借対照表
未収利息・未収家賃など未収収益貸借対照表
未払給料・未払利息など未払費用貸借対照表
前受家賃・前受地代など前受収益貸借対照表
当座借越借入金貸借対照表
貸倒引当金・減価償却累計額対象の資産から控除して表示貸借対照表
繰越利益剰余金繰越利益剰余金(試算表の金額+当期純利益)貸借対照表

※本付録は、日本商工会議所の「商業簿記標準・許容勘定科目表」などを参考に、本書で扱った勘定科目を整理したもの。試験問題では、同じ内容に別の科目名(例:「当座借越」に代えて「借入金」)が指定されることがある。必ず問題文の指示に従うこと。